統合の前提条件、費用の考え方など
更新日:2026年7月1日
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県立西宮病院と市立中央病院との統合について
兵庫県と西宮市では、より高度でかつ安定した医療を市民の皆様へ提供し、地域医療を守るために、県立西宮病院と市立中央病院における課題や市内の医療課題を解決し、医療環境の向上を目指して、両病院の統合に向けた取り組みを進めています。
| 名称 | 県立西宮病院 | 西宮市立中央病院 |
|---|---|---|
| 規模 | 400床 | 257床(うち稼働 193床) |
|
職員数 (H30.4.1時点) |
653名(うち医師97名) | 260名(うち医師52名) |
| 診療機能 | 【診療科】25科 3次救急、周産期、がん診療、 腎移植などの高度先進医療、 地域医療機関を支援する中核病院 |
【診療科】24科 1次救急・2次救急、がん診療、 広域的呼吸器感染症への対応 |
| <機関指定等> | 救命救急センター 地域周産期母子医療センター 地域医療支援病院 地域災害拠点病院 救急告示病院 厚生労働省指定基幹型臨床研修病院 兵庫県指定がん診療連携拠点病院 |
救急告示病院 厚生労働省指定基幹型臨床研修病院 兵庫県指定がん診療連携拠点病院 |
| 課題 | 敷地が狭く、拡張性に乏しい 救急救命センターが地下階にある 診療科の不足(心臓血管外科など) |
老朽化(築43年) 経営状況が悪い 診療科の不足(産科休診など) |
統合新病院
- 経営形態:県立県営
- 規模:600床程度
- 場所:アサヒビール西宮工場跡地
- 診療機能:両病院の機能を継承
- 詳細は統合の合意後に策定する「基本計画」の中で定める
病院統合はなぜ必要か
国においては、団塊の世代がすべて後期高齢者となる2025年(国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上)を見すえて、持続可能な社会保障制度の確立に向けた改革が進められています。その取組の一環として、それぞれの地域において効率的かつ質の高い医療を提供する「地域完結型医療」の体制の構築と、在宅・医療・介護を連携して高齢化の進展に対応する「地域包括ケアシステム」の整備が急務となっています。
このような中で公立病院には、民間医療機関では提供することが困難な医療(過疎地での医療、救急・小児・周産期・災害・精神などの不採算・特殊部門、高度・先進医療)に取り組み、また、医師派遣先の拠点として機能することが期待されています。
都道府県では、こうした方向性と各地域の医療需要を踏まえて「地域医療構想」を策定しており、兵庫県においては阪神医療圏が南北で一体となって高度急性期、3救急に取り組むことなどが盛り込まれています。また、西宮市においては、高齢化に伴う医療需要の増加(救急医療、複数疾患の併存など)に対応することや、小児・周産期医療の充実、災害時でも継続して医療を提供できる体制の整備が必要となっています。
こうした状況に対応するためには、県市の両病院を統合し、診療科を揃えて医療機能を充実させるとともに、より多くの医療スタッフ(特に若手医師)が確保でき、最新の防災機能を備えた統合新病院を整備することによって、高度な医療を効率的に提供する必要があると考えています。
事務レベルでの調整結果と、新病院整備・運営に係る市の負担額
県市事務レベルでの調整結果の概要
2018年6月、「兵庫県立西宮病院と西宮市立中央病院のあり方検討委員会」において、統合新病院を整備するに当たって県市で調整すべきとされた項目について、約1年間をかけて県市の事務レベルで検討したものを「調整結果」として取りまとめ、兵庫県知事と市長に報告し、7月には市議会にも報告しました。その調整内容と、特に費用負担の考え方についてご説明します。
≪統合新病院は県立県営とし、県は市が統合新病院の運営に対して関与できるよう病院局管理規程で規定する運営協議会を設置する。≫
調整結果:県立県営(※運営協議会の設置)
【市(中央病院)の判断基準】
- 統合新病院において安定的かつ継続的に医療サービスを提供していくためには、安定した経営基盤が必要であり、統合新病院を単独で運営するよりも県立病院全体の中で運営することで、より効率的な経営が可能である。
- 統合新病院の運営について、運営協議会を設置することで、市の意見を表明し、関与できる。
- 市は統合新病院の経営に係る財政的リスクを負わない。
≪新病院の整備場所は、アサヒビール西宮工場跡地とする。≫
調整結果:津門大塚町(アサヒビール・西宮工場跡地)
【市(中央病院)の判断基準】
- 統合新病院が建設できる規模がある。
- 更地である。
- 交通の利便性がよい。
- 津波災害のリスクが低い。
≪整備費及び運営費の負担方法≫
新病院の用地は、県が病院事業債を活用して取得し、市は県の病院事業債の元利償還額のうち地方交付税措置額(40%)を控除した残額(60%)を全額負担する。

新病院の整備は、県が病院事業債を活用して行い、県の病院事業債の元利償還額にかかる一般会計繰出(67%)のうち、地方交付税措置額(40%)を控除した残額(27%)について、県:市=2:1で負担する。なお、負担割合は現在の稼働病床数を基準とした。

新病院の運営費の一部について、県の一般会計繰出のうち、地方交付税措置額を控除した残額について、県:市=2:1で負担する。なお、負担割合は現在の稼働病床数を基準とした。
調整結果 <用地取得費>
県が病院事業債で購入し、償還額に係る一般会計繰入金のうち地方交付税措置額を控除した全額を市が負担
【市(中央病院)の判断基準】
- 病院事業債(再編・ネットワークに係る特例)を活用することで、6割の負担で用地が取得できる。
- 将来の行政需要に対応するため、統合新病院移転後の当該用地の利用を確保できる。
調整結果 <整備費>
県が病院事業債で購入し、償還額に係る一般会計繰出金のうち地方交付税措置額を控除した額を県:市=2:1で負担
【市(中央病院)の判断基準】
- 中央病院の単独移転計画(H25「新病院基本計画」)での市の負担額よりも少ない負担で、より機能の充実した病院を建設できる。
調整結果 <運営費>
県が統合新病院に対して他の県立病院に準じて行う一般会計繰出金のうち地方交付税措置額を控除した残額を県:市=2:1で負担
【市(中央病院)の判断基準】
- 統合新病院は、現在の中央病院の機能(救急、小児、防災などの不採算部門を含む)を引き継ぐとともに、今後とも、公立病院として必要な医療を提供する。
- 市の地域防災計画上の役割を統合新病院へ継承する。
≪県立西宮病院と市立中央病院の跡地等の取り扱い≫
- 県立西宮病院跡地については、土地、建物について県及び市で有効活用を検討する。
- 市立中央病院跡地の活用方法については、今後、市が検討する。
- 新病院の用地を、将来、病院以外の用途に変更する場合は、県市合意のもと取扱いを決定する。
新病院整備・運営に係る市の負担額 (基本計画より)
※以下の金額は基本計画策定時(令和2年度時点)のものであることをご留意ください。
整備費にかかる市負担額
| 用地取得費 |
設計・ 建物整備費 |
機器購入費 | 合計 | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 費 用 | A | 5,500 | 26,100 | 7,000 | 38,600 | ||
|
財 源 内 訳 |
新病院負担 | A×33% (※2) | 0 | 8,613 | 2,310 | 10,923 | |
| 一般会計負担 | A×67% (※2) | 5,500 | 17,487 | 4,690 | 27,677 | ||
| うち交付税 ※1 | A×40% | 2,200 | 7,819 | 2,800 | 12,819 | ||
| うち実質負担 | 県 | 0 | 6,441 | 1,260 | 7,701 | ||
| 市 | 3,300 | 3,227 | 630 | 7,157 | |||
(※1) 設計及び建物整備費については、交付税措置額の上限(単価36万円/平方m) あり
(⇒ 想定54,300平方m = 19,548百万円 ×40%)
(※2) 用地取得費を除く
<新病院整備費の根拠>
◆規模
| 区分 | 新病院 | 備考 |
|---|---|---|
| 稼働病床数 | 552床 | 両病院の稼働病床の合計 ー 地域包括ケア病棟 + 精神病床 (中央病院193床+県立西宮400床 ー 地域包括49床 + 精神8床) |
| 敷地面積 | 26,000平方m | アサヒビール西宮工場跡地 |
| 延床面積 | 54,300平方m | R2年3月_基本計画策定時点の想定 (病院棟 + 駐車場棟の利便施設等を含む) |
◆事業費(単位:百万円)
| 区分 | 事業費 | 備考 |
|---|---|---|
| 用地取得費 | 5,500 | |
|
設計・ 建物整備費 |
26,100 | 設計費(基本設計、実施設計、設計監理、埋蔵文化財調査等) 建設工事(本体工事、造成・外構 等) |
| 機器購入費 | 7,000 | (県立はりま姫路総合医療センター(仮称)(736床)の基本設計内容を参考) |
| 合計 | 38,600 |
運営費にかかる市の負担額
全国の病床数500~699 床台の県立病院の一般会計繰出金の平均値を、新病院の運営にかかる一般会計繰出金と見なして、市負担分を試算した。(令和元年11月試算)
