石井市長の"てくて句歳時記"
更新日:2024年4月10日
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てくて句歳時記
令和6年4月
西宮の春を彩る花として、桜を思い浮かべる人が多いと思いますが、桜の名所の夙川公園から満池谷を抜け、廣田神社に向かうと、艶やかな紅紫の花が一面に広がっています。広大な境内に咲き誇るのは、県の天然記念物である「コバノミツバツツジ」です。桃色や紅紫色の見事な彩りは、300年以上前から「廣田山のつつじ」として、訪れる人々に、神社の風情と共にゆったりとした癒しを与えています。
このツツジ群落は、一時は、環境の変化で縮小していたそうですが、地域の皆さんの保全活動で、現在の景観が維持されています。毎年春には、廣田神社の境内で開花を祝う「つつじ祭」が開催され、地元の子供たちによる舞楽「迦陵頻」「胡蝶」が奉納されるなど、
多くの市民が集まり、にぎわいます。
1934年春に廣田山を訪れた植物学者の牧野富太郎氏は、「ただ三葉 千萬人を おびき寄せ」と詠み、ツツジを絶賛したと言われています。春の青空と艶やかなツツジは、今も昔も人々を引き寄せていたのでしょう。
廣田神社は、阪神タイガースが毎年、必勝祈願に訪れており、連覇を狙う今年は、ツツジがより艶やかに見えるかもしれませんね!
≪写真≫ 廣田神社のコバノミツバツツジ
バックナンバー
- 令和6年3月(若鮎や 生瀬トンネル 開通す)
- 令和6年2月(雪解風 きづなつむぎて 復興へ)
- 令和5年12月(北おろし まちと人とを 育みて)
- 令和5年11月(朝焼けの 沖からきたる 百合鴎)
- 令和5年10月(天平の 空からきたか 鬼やんま)
- 令和5年9月(学文の 坂本ですが 鳥渡る)
- 令和5年8月(いにしへの あの夏空を 忘れまじ )
- 令和5年7月(夏空に 塔屋の威風 六角堂 )
- 令和5年6月(北山の 花木喜ぶ 梅雨の空)
- 令和5年5月(一望の いちご畑や 鳴尾村)
- 令和5年4月(浜大根 咲いて鳥待つ 人を待つ)
- 令和5年3月(先人の 思いをつなぐ 桜かな)
- 令和5年2月(鳥も木も 頬を緩める 梅の花)
- 令和4年12月(落葉掃き 我がまち思う 宮っ子ら)
- 令和4年11月(時超えて 町を見守る 紅葉山)
- 令和4年10月(芸術の 秋を市民と 半世紀)
- 令和4年9月(学び舎に 子等の育てし 稲香る)
- 令和4年8月(ひたむきに 白球を追う 夏の空)
- 令和4年7月(海猫と 永遠の少年 帰還せり)
- 令和4年6月(思ひのせ 蘭学のみち 蛍舞ふ)
※西宮市政ニュース令和4年6月からおおむね月1回掲載
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