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生物多様性

更新日:2023年5月1日

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生物多様性って?

生物多様性とは、生きものたちの豊かな個性とつながりのことです。

地球上の生きものは40億年という長い歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種ともいわれる多様な生きものが生まれました。これらの生命は一つひとつに個性があり、全て直接に、間接的に支えあって生きています。

「生物の多様性に関する条約」では、生態系の多様性・種の多様性・遺伝子の多様性という3つのレベルで多様性があるとしています。

生態系の多様性山、川、海など様々なタイプの自然があることです。
種の多様性動物、植物、昆虫や微生物を含めた様々な生きものがいることです。
遺伝子の多様性同じ種類でも遺伝子的特性によって、色、形、生態などに様々な個性があることです。

3つのレベルの多様性

生物多様性の恵み

私たち人間は、他の生きものとの「つながり」の中で生きており、多様な生きものが互いに影響しあってバランスを維持している現在の自然環境から、たくさんの恵みを受けて生活を営んでいます。

私たちが生物多様性から受けている恵みは「生態系サービス」と呼ばれ、下の4つのサービスがあります。

維持的サービス生態系サービスの内すべての基盤となるものを指します。例えば、光合成による酸素の生成、土壌形成、栄養循環、水循環など、すべての生物種が存在するための環境を形成し、維持するものを指します。
調整的サービス汚染や気候変動、害虫の急激な発生などの変化を緩和したり、洪水が起こりにくくなったり、水が浄化されたりといった、人間社会に対する環境の影響を緩和する効果を指します。
供給的サービス食料、木材、燃料、衣服や医薬品など、私たち人間が日々の生活を営むために生態系から得ている様々な恵みを指します。
文化的サービス精神的な充足、美的な楽しみ、社会制度の基盤、レクリエーション、環境学習の機会の提供など生態系がもたらす、工芸・芸能などの文化や精神の面での生活の豊かさを指します。

生物多様性の危機

近年、地球上での種の絶滅スピードはそれまでの100倍~1,000倍に加速しているといわれており、多くの生きものが危機にさらされています。

西宮市においても、兵庫県版レッドデータブック掲載種が275種、環境省のレッドデータブック掲載種が119種類確認されています(平成24(2012)年3月時点)。このままの速度で生物多様性の損失が進むと、様々な生物が作りあげてきた生態系の破壊につながり、私たち人間にも大きな影響が生じてしまいます。

生物多様性国家戦略の中では、日本の生物多様性が直面をしている問題を、その原因や結果から4つに分類しています。

第1の危機

開発行為や乱獲による生息・生育地の減少・絶滅

林地の皆伐や埋め立てなど、人間の活動により生物多様性が破壊されています。
第2の危機里地里山などの手入れ不足による自然の質の低下人間のライフスタイルの変化により、手つかずとなった里山放置林などが増加傾向にあります。
第3の危機外来種の持ち込みによる生態系のかく乱人為的に持ち込まれた外来種(国外または国内の他の地域からの移入種)により、その地に元々生息する在来種が駆逐されています。
第4の危機地球環境の変化による危機地球規模の環境の変化(地球温暖化など)により、絶滅の危機に瀕する生きものがいます。

未来につなぐ生物多様性にしのみや戦略


「未来につなぐ生物多様性にしのみや戦略」は、西宮市が生物多様性に関して、これまでに実施してきた取り組みを体系的に整理し、市民・事業者・行政がそれぞれの役割を担い、共に連携を図りながら、生物多様性の保全と持続可能な利用に向けた取り組みを推進して行くための基本指針として、平成24年3月、策定されました。現在の戦略は、本市における関連計画の改定や昨今の社会情勢の変化などを踏まえ、平成31(2019)年3月に見直しをおこなったものです。


リンク

私たちにできること

「生物多様性」、どういう問題で、私たちがどう対処して行くべきか少しわかりにくいかもしれません。

「生物多様性の保全」には、専門的な知識や経験がなければできないものもありますが、私たちのちょっとした心がけや日々の生活の積み重ねも重要です。

(例)

・省エネルギー、資源循環などエコライフの実践

地球温暖化による地球の気温の上昇は、動植物の絶滅リスクを高めます。また、外国から輸入される食品や資源の過剰利用は、その地域の生物多様性に影響を与えます。省エネルギーや省資源を心がけることは生物多様性の保全につながります。

・外来生物

人間により外国などから入ってきた外来生物は、繁殖力が強いものは日本に古くからいる生きものを脅かしています。ペットは責任を持って飼育することを心がけましょう。

・自然にふれる

西宮市には、都市部でありながら山、川、海の豊かな自然が残されています。身近な自然にふれあうことで、自分の住む地域の生きものや自然の特徴を観察し、生物多様性の重要性への理解を深めましょう。

・環境保全活動などへの参加

私たちの暮らしは、人と人、人と生きものの「つながり」により支えられています。市民団体や地域団体などでは様々な環境保全活動や自然体験、伝統文化の伝承など社会貢献活動がなされています。里山整備や清掃活動といった直接的な環境保全活動や自然体験、伝統文化の伝承活動などに参加し、生きものどうしや、人の暮らしと自然とのつながり、地域の過去から現在への歴史を学ぶなど「つながり」を実感してみましょう。

生物多様性関係施設

西宮市の生物多様性について学ぶことができたり、拠点となる施設です。

甲山自然環境センター「甲山グリーンエリア」にある「山の環境学習施設」です。甲山周辺の豊かな自然環境を保全し、市民の自然体験活動や環境学習活動を推進するために設置している施設です。甲山町67HP
環境学習サポートセンター津門川がすぐ近くに流れる「川の環境学習施設」です。「環境学習支援の拠点」としての機能を持ち、併設している「ミニミニ水族館」では、水生生物を展示しており、川(水辺)の自然を学習できます。甲風園1丁目8-1ゆとり生活館アミ1FHP
甲子園浜自然環境センター「海の環境学習施設」です。近くの自然海浜が残る甲子園浜ではカニや貝、ゴカイなどの生きものや渡り鳥の観察ができます。枝川町19-10HP
北山緑化植物園植物バイオテクノロジーを活用したまちづくりを紹介する植物生産研究センター、緑の相談所、墨華亭などの施設も揃っています。北山町1番1号HP
植物生産研究センター花工房植物生産研究センターで研究、開発したオリジナル植物などを増殖生産し、市内各所に展開し、市民自らによる緑化を支援する施設です。鳴尾浜2丁目1-8

HP

貝類館自然の造形美ともいえるさまざまな貝や、重さ200kgを超えるオオシャコガイから2mmほどのゴマガイまでの2000種5000点を展示、紹介しています。西宮浜4丁目13-4HP(外部サイト)新規ウインドウで開きます。

市内における生物多様性に関連する取り組み

生物多様性を豊かな状態で次の世代につなぐためには、市民・事業者・行政等の各種主体が、それぞれの立場で取り組みを行いながら連携して行くことが大切です。

ここでは、市民、事業者・NPO、行政などが連携しながら、生物多様性の保全に向けた取り組みを紹介します。

→・甲山における生物多様性保全のための取り組み(甲山グリーンエリア地域連携保全活動計画)

「甲山グリーンエリア(甲山周辺)における里地里山整備」を地域ぐるみで行う計画です。

→・広田山公園~市民参画による生物多様性に配慮した公園づくり

兵庫県の天然記念物に指定された「コバノミツバツツジ群落」や鎮守の森の保全を、地域の皆様との参画・協働で行っている取り組みです。

→・ 未来につなぐ 西宮の自然ホームページ(外部サイト)新規ウインドウで開きます。

環境学習都市宣言10周年を記念して、多くの市民の方にご協力をいただき実施した、「平成25年度にしのみや市民自然調査」の結果や西宮市で見かける生きものの写真をホームページ上で閲覧できる「西宮生きもの写真情報館」を閲覧できるホームページです。

→・事業者による生物多様性の取り組み(企業の森)について

「企業の森」制度を活用した社家郷山における「生物多様性に配慮した里山整備」です。

敷地内緑化の植栽における留意点

兵庫県の生物多様性に悪影響を及ぼす外来生物リスト(ブラックリスト)掲載種を、新たに植栽することは控えるようお願いします。

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お問い合わせ先

花と緑の課

西宮市六湛寺町8-28 西宮市役所第二庁舎9階

電話番号:0798-35-3683

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